
虫歯や歯周病になってから治療するのではなく、病気にならないよう事前に備える。これが当院の掲げる「未病先防」という考え方です。
日本では、痛みが出てから歯科医院を受診する方が多いのが実情です。一方、予防歯科が普及している欧米では、定期的なメインテナンスで口腔内の健康を維持することが一般的となっており、継続的にメインテナンスを受けている方は、80歳になっても多くの歯を残せていることが統計的に示されています。
予防歯科の目的は、虫歯や歯周病を早期に発見・対処することにとどまりません。そもそも病気になりにくい口腔内環境を整えることが、本来のゴールです。セルフケアだけでは落とし切れない汚れをプロフェッショナルケアで除去し、一人おひとりの状態に合わせた予防を実践することで、生涯を通じて健康な歯を守ることができます。
また、口腔内の健康は全身の健康とも深く関わっています。歯周病が糖尿病や心疾患のリスクを高めることは、近年の研究で広く知られるようになりました。口腔内の状態を良好に保つことは、全身の健康寿命を延ばすことにもつながります。
毎日丁寧に歯磨きをしていても、歯と歯の間や歯茎の境目など、磨き残しが生じやすい部位があります。また、歯の表面には細菌の膜(バイオフィルム)が形成され、通常の歯磨きだけでは完全に取り除くことができません。専用の機器を使ったプロフェッショナルケアで汚れを徹底的に除去することが、虫歯や歯周病の予防につながります。
口臭の原因の多くは、口腔内の細菌や歯周病にあります。歯石・歯垢(プラーク)の除去と合わせて舌の汚れもきれいにすることで、口臭の大幅な改善が期待できます。
コーヒーや紅茶、タバコなどによる着色は、通常の歯磨きでは落としにくいものです。エアフローなどの専用機器を使うことで、歯を傷つけることなく着色を効果的に除去し、本来の白さを取り戻すことができます。
歯周病菌が血流に乗って体内に広がることで、糖尿病や心疾患などのリスクが高まることが知られています。定期的なメインテナンスで歯周病を予防することは、全身の健康を守ることにも直結します。
エアフロー(EMS)は、微細なパウダーを水と空気の力で吹き付けることにより、歯の表面に付着したバイオフィルムや着色を効果的に除去する機器です。従来の器具を使ったクリーニングに比べて歯や歯茎への負担が少なく、痛みもほとんど感じません。歯と歯の間や歯茎の際など、器具が届きにくい部位の汚れも効率よく除去できます。
患者さんの状態に合わせてパウダーを使い分けているのも特徴のひとつです。歯茎の上の着色にはやや粗めのパウダー、歯茎の際や歯周ポケット内には非常に細かいパウダーを使用することで、部位ごとに最適なクリーニングを実現しています。
唾液検査(シルハ)および位相差顕微鏡による細菌検査を行っています。
唾液検査では、虫歯菌・歯周病菌の数、唾液の量や質、口腔内の清潔度などを測定し、患者さんがどのようなリスクを抱えているかを科学的に評価します。
位相差顕微鏡による細菌検査では、口腔内から採取した歯垢(プラーク)を観察し、歯周病菌の種類や活動性を直接確認します。患者さんご自身にも画面でご覧いただけるため、口腔内の状態をより実感していただけます。
これらの検査結果をもとに、一人おひとりに最適な予防をご提案します。虫歯リスクが高い方にはS-PRGジェルの重点的な塗布やシーラント処置を、歯周病リスクが高い方には短い間隔でのメインテナンスをお勧めするなど、状態に応じた対応が可能です。
日本歯周病学会認定歯科衛生士が在籍しており、歯周病に関する高度な知識と技術で、専門性の高いメインテナンスをご提供しています。口腔内の状態を正確に評価したうえで丁寧なクリーニングを行い、患者さん一人ひとりに合ったブラッシング指導や生活習慣のアドバイスも実施しています。
「お口の健康手帳」を活用し、患者さんご自身が口腔内の状態を正確に把握できる仕組みを整えています。検査結果やメインテナンスの記録を継続的に残すことで、長期的な変化を確認しながら情報を共有し、生涯を通じた口腔内の健康づくりをご一緒に進めてまいります。

虫歯の有無、歯茎の状態、歯周ポケットの深さ、歯垢(プラーク)や歯石の付着状況などを丁寧に確認します。必要に応じてレントゲン撮影も行います。
現在のブラッシング方法を確認し、磨き残しが多い部位を特定します。患者さんに合った効率の良い磨き方や、デンタルフロス・歯間ブラシの正しい使い方をお伝えします。
専用の器具で、歯の表面や歯茎の際に付着した歯石を取り除きます。歯石は細菌の温床となるため、定期的な除去が口腔内の健康維持には欠かせません。
微細なパウダーを水と空気の力で吹き付け、バイオフィルムや着色を除去します。歯と歯の間や歯茎の際など、細部の汚れもしっかりと落とします。
専用のペーストとラバーチップを使って歯の表面を丁寧に磨き上げます。歯面がなめらかになることで、汚れが付きにくい状態になります。
虫歯予防のため、S-PRGジェルを歯の表面に塗布します。フッ素イオンをはじめとする6種類のイオンを放出し、歯質の強化と再石灰化の促進が期待できます。
毎食後、歯と歯茎の境目に毛先を当て、小刻みにやさしく動かしながら磨きましょう。力を入れすぎると歯茎を傷める原因になります。歯ブラシは毛先が広がると清掃効果が低下するため、月1回を目安に新しいものへ交換することをお勧めします。
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れを取り切ることができません。デンタルフロスや歯間ブラシを毎日使うことで、虫歯・歯周病のリスクを大幅に減らすことができます。フロスや歯間ブラシで歯間の汚れを浮き上がらせてから歯ブラシで全体を磨くと、より効率的に汚れを除去できます。
間食の回数を減らす、よく噛んで食べる、栄養バランスの良い食事を心がけるなど、日常の生活習慣も口腔内の健康に大きく影響します。特に就寝前の歯磨きは重要で、睡眠中は唾液の分泌が減って細菌が繁殖しやすい環境になるため、就寝前にしっかりと磨いてからお休みください。
どれほど丁寧にセルフケアを行っても、汚れを完全に取り除くことには限界があります。定期的にプロフェッショナルケアを受けることで、磨き残しを除去し、虫歯や歯周病の早期発見にもつながります。継続的なメインテナンスを通じて、健康な口腔内環境を長く保ちましょう。
エアフローを使ったクリーニングは歯や歯茎への負担が少なく、痛みをほとんど感じない方がほとんどです。歯茎に炎症がある場合は、多少しみることがありますが、強い痛みが出ることはありません。不安な点がございましたら、遠慮なくスタッフへお申し付けください。
患者さんの口腔内の状態やリスク要因によって異なりますが、一般的には3〜6か月に1回のメインテナンスが目安となります。虫歯や歯周病のリスクが高い方は、1〜2か月ごとのご来院が必要な場合もあります。一人おひとりの状態に合わせて、最適なメインテナンスの間隔をご提案しています。
クリーニング直後は歯の表面が非常にきれいな状態になっています。この状態をできるだけ維持していただくため、クリーニング後30分程度は飲食をお控えください。特に、コーヒー・紅茶・赤ワインなど着色しやすい飲み物や、色の濃い食べ物はお避けいただくことをお勧めします。
予防を目的としたクリーニングは、基本的に自費診療となります。ただし、歯周病治療の一環として行う歯石除去・スケーリングについては、保険診療で対応しています。詳しくは受診時にスタッフよりご説明いたします。
必須ではありませんが、これらの検査を受けることで虫歯・歯周病のリスクを科学的に把握でき、より効果的な予防につなげることができます。虫歯や歯周病になりやすい方や、これから本格的に予防に取り組みたい方には、受検をお勧めしています。
はい、お子さんでもご受診いただけます。乳歯の時期から予防の習慣を身につけることは、将来の口腔内の健康にとって大切なことです。お子さんの年齢や状態に合わせて、やさしく丁寧にクリーニングを行っています。